海外で飲食店を出店開業して成功するノウハウ【経営者インタビュー3】

海外飲食店開業3

海外で飲食店を出店開業し、成功を勝ち取るノウハウについてお伝えしているシリーズの第3段。インドネシアという海外で居酒屋とラーメン店を合計27店舗出店し成功している竹谷大世氏に、海外での飲食店経営のノウハウやその秘訣をインタビューした。

飲食店を出店して海外に進出しようと考えている起業家精神あふれる人にはぜひ読んでいただきたい。また、日本においても起業すること自体に悩んでいる人、すでに開業しているものの日本での経営がなかなか上手くいっていない人にとっては成功へのヒントがたくさん詰まっている。海外で成功している経営者の「生」の声だ。

「海外で飲食店を出店開業して成功するノウハウ【経営者インタビュー1】」の内容は、「1.なぜインドネシアで飲食店を開業したのか」「2.ラーメン店の開業まで」「3.海外の飲食店の出店開業の手続きで苦労したこと」についてインタビューしたものだ。

「海外で飲食店を出店開業して成功するノウハウ【経営者インタビュー2】」の内容は、「1.海外で飲食店が生き残る秘訣」「2.出店した海外での味つけと食材の仕入れ方法」「3.海外飲食店の従業員の指導法」についてインタビューしたものだ。

そして第3弾となる今回は、以下の内容だ。

目次
1.海外に出店した飲食店がやるべき集客効果のある広告はこれだ!
2.ショッピングモールに飲食店を出店するメリットとデメリット
3.飲食店に大事な管理事項とやるべきこと
4.トイレ掃除がインドネシア従業員の意識を変える

ここに書いてある記事は海外での飲食店経営者のもちろん本物の生の声なので、生々しくも具体的な数字が出てくる。広告代金だったり、賃料だったり、売上規模についてだったりだ。これらの数字については一切脚色を加えていない。もしも海外で飲食店を出店開業しようと考えている人は真剣に最後まで読んでいただきたい。

1.海外に出店した飲食店がやるべき集客効果のある広告はこれだ!

海外飲食店広告
飲食店にとってどんな広告媒体が本当に集客効果があるのかについて、ラーメン店だけでなく居酒屋も多店舗で経営している竹谷氏に聞いてみた。

Q:具体的にどんな媒体を使って宣伝や広告を打っていますか?

竹谷:ラーメン38のブログを各店舗ごとに立てているのですが、僕自身が筆まめではないのであまり更新されていません。本当はキチンと記事を書かなければいけないとは思っているのですが。でも紙媒体として、ジャカルタ新聞ライフネシアの2誌については広告を出し続けています。

ジャカルタ新聞
ジャカルタ新聞
1998年にスタートしたインドネシアで最大の邦人向け日刊新聞。インドネシアの政治・経済を中心に日本人向けの情報を伝えている。日本人学校の児童生徒のコラムや日本の出来事なども盛り込まれている。
ジャカルタ新聞のホームページ → http://www.jakartashimbun.com/
ライフネシア
ライフネシア
日本人向け隔週発行のフリーペーパー。2013年インドネシアに進出し現地の生活情報を中心に、毎週約50ページ前後の冊子を出版している。(隔週発行)
https://lifenesia.com/

竹谷:でも、ライフネシアさんの広告効果はすごいです。それまで広告代が売り上げに見合うという感じの媒体に出会ったことはなかったのですが、ライフネシアさんは効果があると思います。ライフネシアさんに広告を出すと、よくお客さんが来るんですよ。

ライフネシアさんとの関係は、彼らがインドネシア進出の際にお手伝いを少しさせていただいて、最初はお付き合いで出稿していましたが、集客効果がはっきりとわかるのでこれからも広告効果のある広告として出し続けていこうと思っています。

Q:ズバリ広告料金はどのくらいですか?

竹谷:安くはないですよ。スペース(広告の大きさ)や位置とかにもよりますが、5万円とか10万円とか1回あたりにかかりますね。ライフネシアはインドネシア在住の日本人が楽しみに読んでいる雑誌なんです。

ウチの定期的な広告はライフネシアだけでいいと思っているのですが、じつはジャカルタ新聞さんにもお付き合いで出稿しています。

日本とインドネシアの貨幣価値を比べるとおおよそ2:1なので(ジャカルタやスラバヤなどの大都市で)、10万から20万の広告費を払っていることになる。

Q:インドネシア人向けには広告は出していますか?

竹谷:ローカル向けはフェイスブック広告です。ローカル新聞よりも全然反応がいいです。その他のLINEもツイッターもやってはいません。

インドネシアはフェイスブックですよ。インドネシアのSNSでフェイスブックはダントツに利用数が多いです。広告効果の手ごたえを感じています。

インドネシアでのフェイスブック利用者は7,900万人と国民全体の30%を占めていて、日本のフェイスブック利用者数2600万人の約3倍もの人が利用している。特に20代の利用者が圧倒的に多い。また、利用者はスマホや携帯電話からのアクセスが中心になっている。

Q:デリバリー(配達)はやっていますか?

竹谷:デリバリー(配達)は今は「ゴジェックというバイク宅配のサービスがインドネシアにはあるんですが、彼らは勝手にウチのメニューを自社のサイトに掲載して、バイクで「注文したものを届けます」ということをやっている事業者なんです。

ゴジェック

ゴジェックとは
ゴジェック(go-jek)とはインドネシアで急増しているバイクタクシーサービスの会社。携帯アプリを使って送迎予約や配車ができ、スマホからクレジット決済できるサービス。安全かつ便利なサービスなのでインドネシア都市部を中心に広まっている。もともとバイク走行台数が多いインドネシアだが、運ぶのは人だけではなく、食事のデリバリーやネットで購入した商品なども届けるサービスも提供している。緑色のユニフォームとヘルメットが目印だ。

飲食のデリバリーの注文の際、飲食店側には配達料がかからない(注文をした客に配達料を請求)仕組みで、ゴジェックはいろんな飲食店のメニューを勝手に掲載している。
https://www.go-jek.com/

同様のサービスを行う業者で、「ウーバー・イート(uber eat)」という事業者も参入している。

竹谷:ゴジェックの配達料ですが、どうやらこちらからゴジェックの会社にメニューを載せてくれと頼むとマージンを請求されるらしいのですが、ゴジェックが勝手にメニューを掲載した場合にはマージンは取られません。配達料は飲食店にはかからないということです。

居酒屋「キラキラ銀座」のほうも大東京酒場も、毎日ゴジェックのドライバーが何かしらの食事を買いに来ています。「買ってきてほしい」とお客さんにライダーが頼まれているんですね。

しかし、ラーメンの配達なんて僕としては配達後のクオリティーに責任が持てないんですが(「ラーメン持ち帰ってどうするんだろう」と思いますけど)、勝手に買っていくものなので「どうぞ」という感じですね。経営的に言うと、配達担当を自社で抱えなくてもいいというなかなかいいビジネスだとは思います。

飲食店経営者としては、今後はこういうサービスをいかに取り込んでいくかが今後の成功のカギではないでしょうか。

飲食店を出店開業した場合に欠かせないのが広告だが、インドネシアでは日本人向けの雑誌やフリーペーパーはそれほど多くない。
ライフネシア以外では、「南極星」、「SARASA」などがある。

2.ショッピングモールに飲食店を出店するメリットとデメリット

モール出店

外資系の飲食店は現地では高級な立地と品揃えの「ショッピングモール」に出店することが多いのだが、それは本当にメリットがあるのかどうかを聞いてみた。

Q:ショッピングモール出店とロードサイド出店の違いはなんですか?

竹谷:今はここインドネシアでも、ショッピングモールは増えすぎてしまって、お客さんがそうとう分散しています。でもショッピングモール自体はけっこう強気です。出店(テナント)条件(家賃やコミッション)はこちらにとってとても有利とは言い難いです。

5年くらい前から日系に限らず欧米系、そして華僑系の資本が入りショッピングモールが増えてきたのですが、うちのラーメン38は多い時でモール出店は9店舗でした。

閉めてしまったお店もありますが、5年経過すると賃貸契約の更新になるのですが、家賃(賃料)は倍以上になりました。具体的には、平米3,500円から7,500円になりましたよ。(2015年8月時点)

ですので、そこまでしてショッピングモールに出店する価値はないと思っています。それぞれのショッピングモールの契約が切れ次第、お店は全部閉店しようと思っています。

Q:ラーメン店として家賃はどのくらいが妥当なのですか?

竹谷:ラーメン38としては、お店の敷地面積は100平米前後(約30坪)が必要という設定にしています。1日10万円売れて月商で約300万という目安です。言い換えると、30坪のお店で月商300万円を見込んでいます。

飲食店の常識に「3日で家賃」という言葉があります。1日平均売上の3日分で家賃を払えるくらいの売上目標ということです。だからショッピングモールのように月に50万円もする家賃の場所への出店は正直キツイんです。

だからと言って単価を高くしてしまうと今度は客数が減ります。また、そう簡単に単価を上げられる商品でもないですし。

このあたりの兼ね合いが、飲食店経営の成功の分かれ道にもなりますし、ショッピングモール側とのマーケット認識の違いも生まれてくるんです。でも、この数字って日本では飲食店業界の基本的なノウハウ数字です。

Q:これから海外で飲食店をやりたいという方にショッピングモール出店は?

竹谷:出店開業初期に知名度を一気に上げられるという点がショッピングモール出店のメリットです。最初にかかる広告費を少なくして集客が見込めます。しかしこれは、広い駐車場を持つ本店があることが本当のメリットを得る条件です。

大きなショッピングモールには車に乗ってくるお客さんがほとんどなのですが、彼らが「美味しかったから、次は本店に行ってみよう」という具合になります。その際、車で出かけることになるので、本店に駐車場が必要なのです。

ショッピングモール出店はグループ全体のお客さんの呼び水にはなるという程度です。家賃が高いですからね。飲食店の場合、モール出店単店だけで勝ち組になることはほとんどないと思います。

さらに、モール店の最近の流行りはビュッフェスタイルです。しゃぶしゃぶ焼肉食べ放題のような感じですね。僕は感覚的に儲かるとは思えません。店舗面積が広くないとお客が入らないし、ビュッフェスタイルは意外と手間もかかります。

目標としているのが、将来的に会社の株式の公開(上場)かM&Aによる売却、というのがショッピングモール出店ではないでしょうか。利益率が悪くなるけど、行列をつくらせて知名度とか名前を上げておく効果はあります。それで数年経ったら売却して利益を得るというパターンの場合はショッピングモール出店です。

飲食店業界には会社の転売目的の経営者も結構多いんです。

資本力のある飲食店ではショッピングモール出店は適しているかもしれないが、デメリットとしては家賃の値上がりだ。海外の物件の場合、再契約時には値上がりすることがほどんだ。念頭においておいてほしい。昨今のインドネシアでは家賃の値上がりはとくに顕著だ。

3.飲食店に大事な管理事項とやるべきこと

飲食店確認事項
飲食店で毎日または定期的に管理していることややるべきことは何かを聞いてみた。

Q:現在の店舗数はいくつですか?

キラキラ銀座、呑、樹林などの居酒屋とラーメン38を含めるて27店舗あります。

Q:全店舗を毎日チェックしていることはありますか?

竹谷:毎日の報告はワッツアップ(WhatsApp)のグループチャットで、各店の売上を報告させています。どの店がチャンピオンで、2番がどの店、最下位がどの店かなどの情報を共有しています。この情報共有で、従業員の嬉しいとか悔しい気持ちを煽っています。

売上の多い少ないに対して「嬉しい」とか「悔しい」などの気持ちを持ってもらわないと、努力や改善はないですからね。

ワッツアップとは
ワッツアップ(WhatsApp)は、全世界で一番利用者が多いSNSアプリだ。日本ではLINEが有名だが、海外ではワッツアップのほうが圧倒的に利用者数が多い。機能的にはほとんどかわりがない。現在はフェイスブックのグループ企業になっている。
https://www.whatsapp.com/?l=ja

竹谷:毎週やっていることは、27店舗の全店長とマネージャーが出席したミーティングをやっています。売上報告や問題点を報告して改善していくという感じですね。

Q:最近あった問題点は何ですか?

竹谷:一番大きかったのは店舗の衛生面の問題です。最近は衛生面の教育に注力するようにしています。

Q:衛生面とは具体的には何ですか?

竹谷:店内の掃除はもちろんですが、手を洗いましょうとか、食器を洗うスポンジを毎週変えましょうとかです。気がつくと真っ黒になったスポンジを使っていたりしますから。これはスポンジがバイキンだらけになっているのですが、インドネシア人は、感覚的に「まだ使える」と思っているらしいです。

飲食店で定期的にやることはたくさんあるがポイントは2つに絞られる。一つ目は社員のやる気を引き出すこと、二つ目は清掃だ。インドネシアでは「清掃は学歴が低い人の仕事」という意識が強いので、日本のように掃除については教育されていない。日本のような清潔にする感覚を持ち合わせていないので、指導・徹底するには言い続けるしかないだろう。

インドネシアに掃除を徹底させるための方法について以前記事にした。興味ある人は読んでみてほしい。
→ 「インドネシア従業員テキ面!サボらず掃除するようになる劇的な仕組み」

4.トイレ掃除が意識を変える

飲食店清掃

飲食店では掃除が「命」といっても良いだろう。トイレ掃除も含めて掃除全般についての竹谷氏の取り組みを聞いてみた。

Q:店舗の掃除についてはマニュアル化していますか?

竹谷:マニュアル化してありますが、まだまだ徹底されてはいません。今のインドネシアは、日本の40年前ぐらいの感じで、まだ多くの人が屋台でご飯を食べています。

でも、この経済発展によってこれからは屋台というのはどんどん減っていくと思います。そこで彼らには「これから屋台からみんなレストランで食べるようになる。だから、まずはウチがクオリティーを守っていくというのを意識しろ」と言ってます。

ジャカルタ

Q:掃除の確認などはどうやっていますか?

竹谷:掃除の確認もワッツアップで写真を撮ってシェアしたり、「今日はどのお店がお掃除の日です」とメッセージしたりなど、僕も店長も一緒に確認しています。

Q:掃除を業者に任せないんですか?

竹谷:掃除は従業員がやります。やはり業者任せにするとお店に愛着を持ってくれません。飲食店というのは、各従業員が自分の家だと思って掃除をしないとダメです。「自分の家が汚い」と思ってもらわないといけない。

僕が今一番うるさく言っているのは掃除に関してですね。各店を巡回して、味がどうのこうのよりも、「ここ汚い。ここキレイにしろ」とばかり言っています。

Q:言い続けていないとできないですか?

竹谷:そうですね。衛生管理のレベルはもっともっと厳しくしていきたいです。

去年から始めたのですが、便所の掃除は僕自身がやっています。僕が便所掃除している姿を従業員は見てくれています。その後なんとなくお店全体がキレイになっていったような気がします。

トイレ掃除は、最近インドネシアで一緒に合弁会社を作ったロジスティック会社の会長さんに言われて始めたものです。でもトイレ掃除って、非常にすがすがしい気分になります。トイレが綺麗になってくると、他の色々なところが気になってくるので、やって良かったと感じています。

飲食店に限らず、日本の会社でもトイレ掃除が時々話題にのぼる。多くの会社の場合は、わかっているけど続かないことがほとんだ。

竹谷氏は社長みずからトイレ掃除をする姿を従業員に見せることが一番だと言っていた。実際には私もインドネシア赴任時代にはみずからやっていた。本当にトイレ掃除の後は気分がいいので経営者にはおススメする。

また、インドネシアと日本の文化の違いは理解できるが、実際どうしたらよいかについて書いた記事は以下だ。
→ 「インドネシア従業員に整理・整頓・清潔の文化を定着させる9ステップ」

まとめ

インドネシアという海外で飲食店を開業して成功する方法についてシリーズでお伝えした第3弾。竹谷大世氏は、ラーメン店や居酒屋をインドネシアで27店舗も開き、地元に定着して繁盛店にしている経営者だ。

今回は、インタビュー3として以下の項目について聞いてみた。
1.本海外に出店した飲食店が出すべき集客効果のある広告はこれだ!
2.ショッピングモールに飲食店を出店するメリットとデメリット
3.飲食店に大事な管理事項とやるべきこと
4.トイレ掃除がインドネシア従業員の意識を変える

海外で飲食店を出店開業すると必要になる「広告宣伝」「各店の管理チェック項目」「毎日の掃除」という重要な部分をお聞きした。

いずれも繁盛店となるには、いろいろと経験して、絞り込んでいった結果があると感じられたインタビューだった。
次回はパート4につづく。インドネシアビジネスで騙された体験談や失敗したこと、今後の展開についてお聞きしたので楽しみにして欲しい。

以上、「海外で飲食店を出店開業して成功するノウハウ【経営者インタビュー3】」をお届けした。

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