インドネシア人とのミス・コミュニケーションを劇的に減らす9の心得

インドネシアに赴任し、技術やノウハウ、やり方を現地人に教えても、正しく理解されないことが続くと、「結局オレがやらないといけないのか」というジレンマに陥ってしまう人が多くいる。それは、正しいコミュニケーションというものを知らないだけなのだ。今回は、インドネシアなどの新興国特有のミス・コミュニケーションを大幅に減らす方法についてお伝えする。この心得を知っているだけで、あなたのコミュニケーションは大きく変わることになるだろう。

インドネシアなどの新興国に進出している企業や進出予定の企業経営者にぜひ読んでいただき、正しいコミュニュケーションを理解し、ビジネスを進化させてほしい。

1. 教育者になれ
2. コミュニケーションとはシェア
3. コミュニケーションには順番がある
4. 8割がミス・コミュニケーション
5. コミュニケーションのラインを知れ
6. すべてのミス・コミュニケーションは自分の責任だ!
7. コミュニケーションは現実でなはい
8. すべてはテスト
9. コミットメントする

1. 教育者になれ

教育者

インドネシアなどの新興国に赴任した途端に、日本人であるあなたは、教育者にならなければいけない。

インドネシア人管理者との会話では、よく「従業員を教育(ムンディディク:mendidik)する」という表現がよく使われる。品質について教育する、モラルを教育するとかだ。私たちもインドネシア人たちも、学校教育の影響で、「教育する=押し付ける、暗記させる」といったイメージを持っている。

しかし、教育するとは「引き出してあげる」ことだと私は思っている。教育という言葉は「引き出す」という意味だ。教育するとは、その人の才能やポテンシャルを引き出してあげることであって、与えることではない。

そうは言っても、もともと言語も違うインドネシア人は、怠けやすい性格で、言い訳も多く、何度言ってもやらない、やってくれない、行動しない、と感じていると思う。

教育する一番簡単な方法は、映画のマトリックスに出てくるように頭の後ろにガチャっとケーブルを繋げて、相手の脳に直接インストールすることだ。それが一番簡単で、理想的な方法で、言葉は必要ない。

それを意識してほしいのだが、将来はできるかもしれないが、現在では無理だ。だから、そのケーブルの代わりになるのが、コミュニケーションというツールなのだ。

自分の持っている知識や知恵を相手に渡すときに、その架け橋となるのがコミュニケーションである、ということだ。

だから、教育をするには、コミュニケーションスキルを上げることが必要になってくる。あなたの持っている知識や技術、ノウハウ、知恵をコミュニケーションというツールを使って繋げ、相手の持っている才能やポテンシャルを引き出すこと。これが教育者になるということだ。

インドネシア人のポテンシャルとして素晴らしいことは、「我慢つよい」ということだ。自分で納得し「やるしかない」と感じた時には、多少つらい作業や単調な繰り返し作業であっても「我慢つよく」続けることができるのだ。

ただ、論理的思考は弱いので、コミュニケーションによって十分納得のいく説明をしてあげれば、彼らのポテンシャルを伸ばしていくことは可能だ。

2. コミュニケーションとはシェア

フェア

インドネシアでビジネスを始めて、具体的な仕事の内容をを伝えるこは本当に苦労していると思う。私もかなり苦労した。
「解ったか?」という質問に、ほとんどの場合「わかりました(サヤ メゲルティ:Saya megerti. )」と答えているにもかかわらず、全く見当ちがいのことをやっている場合がほとんどだからだ。

ある時私は、レストランで注文する時に、卵を入れて欲しくなかったのでウェイトレスに、「タンパ トロール(卵なしで)」と言葉だけで伝えた。実際に料理が私の前に出されると、なんと卵が2個も入っていた。[ トロールとは卵のこと]

ウェイトレスは、「タンバ  トロール(卵を追加)」と聞こえたのだ。「タンパ」と「タンバ」の違いだ。発音がはっきりしていなかったのかもしれないが、言葉だけで伝えようとしたのだ。

私たちはコミュニケーションというものは「言葉」で伝えるものと思い込んでいる。これが問題なのだ。

アメリカの心理学者のアルバート・メラビアンは、人の行動が他の人に与える影響を調べた実験を行った。その結果、見た目などの視覚情報が55%、声のトーンや口調などの聴覚情報が38%、話の内容などの言語情報が7%だったと発表した。

一般的には「メラビアンの法則」と言われているいる。数字的には俗流解釈という説もあるが、はっきり言えるのは、コミュニケーションは言葉だけではなく、言葉以外の要素のほうが大きな影響を与えているということだ。

つまり、声のトーン、音、ジェスチャー、ボディーランゲージ、アイコンタクト、表情など様々な要素によってコミュニケーションしており、これらは言葉自体よりも大きな影響を与えているということだ。

例えば、先ほどの例では、注文をする時に手でバツの形をしながら言っていれば、正しく伝わったのかもしれないということだ。

では、もともとコミュニケーションという言葉はどこから来ているのかというと、フランス語が語源になっている。フランス語で「何かをシェアする」、「仲間になる」というという意味だ。つまり、何か共通のテーマをシェアするということだ。

現代では、コミュニケーションは、3つのことをシェアすることだ。

1. コミュニケーションは情報をシェアする
2. コミュニケーションは知識をシェアする
3. コミュニケーションは感情をシェアする

シェアをするということは意識してほしい。

自分の持っている情報、知識、感情を、メッセージに変えてシェアするということだ。それは、言葉やボディランゲージ、声のトーン、ジェスチャー、アイコンタクトをつかってシェアするのだ。

新興国の現地人とコミュニケーションをする場合には、言葉の内容よりも、言葉以外の表情だったり、ジェスチャーで伝えた方が伝わりやすい。さらに、「教えてやる」といった上から目線ではなく、「シェアする」という気持ちで伝えると感情的な怒りは治まってくるのだ。

3. コミュニケーションには順番がある

順番

コミュニケーションには3つのパーツがある。それは、

1. 発信者
2. 受信者
3.メッセージそのもの

当たり前だと思うかもしれないが、この3つを意識して、摩擦を減らしていくことが大事だ。その摩擦を減らすために一つの考え方に「3つの脳」のシステムを使う。

人間には進化の過程で3つの脳があるとされている。それは、

1. ハ虫類脳 (肉体脳)
2. 哺乳類脳 (感情脳)
3. 人間脳 (論理脳)

この3つだ。私たちがコミュニケーションをする時には、3つの脳を使い分けている。

ノウハウや、方法をシェアする時にはハ虫類脳を使い、感情をシェアする時には、哺乳類脳を使い、知識そのものをシェアするときには、人間脳を使っている。

さらに3つの脳のうち、一つだけを使っているのではなく、メインとサブという性質も合わせて持っている。受信者である相手が、一番強い脳はどれか、二番目に強い脳はどれか、ということだ。メイン脳とサブの脳は、どれをつかっているかを意識しないと正しく情報は伝わらない。

行動力がある人、すぐやる人は、は虫類脳が強く、後で人間脳をつかって論理的に理解する。
ドラマを見て泣いたり、ハッピーな気持ちになる人は、感情脳が強く、感情が動いた時に始めて学んだり行動する。

インドネシア人の多くは、感情脳が一番で、次がは虫類脳が多いと私は感じている。

悲しい、嬉しいなどの気持ちを分かち合いたい、友達と仲良くなりたい、グループから外されたくない、という感情脳がつよいので、facebookやtwitterなどのSNSが世界的にみても多いのだ。だから、感情が動いてから、実際に行動に移ることになる。逆に、論理的に詳しく説明しても理解できず、行動することもない。

例えば、ストライキをする労働組合の指導者が、感情を動かし行動へと駆り立て「賃金を2倍にしろ」と要求をする。論理的に考えれば、賃金を急激に2倍にしたら、外資系企業はインドネシアから去って仕事自体がなくなるか、ものすごいインフレになって生活はますます苦しくなるばかりだ。そういった論理的思考にはなりにくい。

逆に言えば、感情を動かすことができたら、行動を起こすことができるということだ。

たとえば、「家族が病気になっても病院に行けなくなるぞ。だから会社で今の仕事をしっかりすることだ」と言えば、納得して仕事に打ち込むことになる。つまり、相手の3つの脳のタイプによって「この人はメインがこの脳で、サブがこの脳だな」と思うだけで、コミュニケーションは格段にしやすくなるのだ。

3つ脳は、自分自自身にも当てはまる。日本人で理系の人は私も含めて、メインは人間脳で、サブはハ虫類脳という順番が多い。つまり、理論やデータ、事例などを説明され、その後で「だからこれを、こういうやり方でやりなさい」と言うと、行動に起こすことができるのだ。

まとめると、コミュニケーションには3つのパーツがあり、人間には3つの脳をつかっている。その3つを意識して、「伝える順番」を相手によって変えていくことで、コミュニケーション能力が飛躍的に進化することができるのだ。

ただ「文句を言わずに、いいからやれ!」という指示では、3つのパーツの意識をしていないし、ハ虫類脳だけで生存している人にしか通じないということだ。

4. 8割がミス・コミュニケーション

ミスコミュニケーション

私たちはコミュニケーションを意識したことがない。私たちはコミュニケーションを無意識におこなっているのだ。

たとえば、車の運転は無意識にしてる。車を運転している時には、無意識にうちにアクセル、ブレーキ、ハンドルを使っている。その間の記憶がほとんどない。「前の車がブレーキランプが赤になっている。スピードが落ちている。ぶつかるかもしてない。ぶつかると車がへこんで修理費がかかるし、彼女がケガするかもしれない。だから、私もブレーキをかけなければならない」とは考えない。もう、反射的にブレーキをかけているはずだ。

コミュニケーションも同じで、無意識におこなっているので、伝達するという意識と繊細さがなくなってしまう。だからコミュニケーションのプロセスを意識をしながら取っていかないと、ミス・コミュニケーションが起こってしまう。

発信者である私は「こう言ったから、わかってくれるはずだ」とか、受信者である相手も「これはわかった」と思い込んでしまう。これが一番の問題だ。

私たちが無意識にしているコミュニケーションをしているが、その8割がミス・コミュニケーションなのだ。

私たちは80%は理解していないし、理解されていない。だから、全く言語の分からない外国旅行に行った時には、理解されていないというところからスタートし、お互いに理解しようとするので、コミュニケーションはうまくいく場合が多いのだ。

まず、私たちが普段していることは、8割がミス・コミュニケーションだということを意識することだ。

5. コミュニケーションのラインを知れ

コミュニケーションのライン
コミュニケーションはどこから始まって、どこで終わるのかを認識することだ。コミュニケーションには、始まるラインと終わるラインがある。

コミュニケーションを取るときには、どこまではゴールなのか、特に終わりのラインを意識するのだ。

多くの人はゴール地点を考えていない。メッセージを発してゴールを考えていないと、「私はこう言った」とか「こう伝えた」「メールで送った。証拠がある」というだけで、どこに到着したのかよく分からない。

例えば、自分の子供を近所のおばあちゃんの家に遊びに行かせるとしよう。自宅出て、てくてく歩いておばあちゃんの家に行き、ドアを開けて中に入った。すると電信柱の陰から見ていた親としては、「よかった。無事に着いた」と思う。絶対に放ったらかしにしないはずだ。

ところが、コミュニケーションとなると、メッセージを発してからどこに行くのかを見届けない人が多い。メッセージを発信したら、ずーと相手を見て確認し、きちんと届いているのか、相手が理解しているゴール地点まで見届けることだ。

しかし、これだけではゴールではない。

相手の耳に入った、聞こえたと思っただけではゴールではない。では、どこまでかというと、「相手のレスポンスがあるまでコミュニケーションは終わらない」ということだ。

おばあちゃんの例でいくと、家に入った後に、おばあちゃんから電話があって、「ご飯も食べて、お風呂に入って、今寝たところですよ」と言われて、始めてゴールになる。ドアを開けて入っただけではゴールではないのだ。

本当のゴールは、

「自分が求めているレスポンスがあるまでコミュニケーションは終わらない」

ということ。自分が求めているレスポンスが出るまで、なんども言い方や伝え方を変えてメッセージを伝えることだ。相手が正しく理解して、自分が求めるレスポンスが出るまで終わらせないことだ。

ものづくりの現場でよく言われるのは「言ってきかせ、やって見せ、させてみせ、褒めてやる」という、山本五十六(やまもと いそろく:連合艦隊司令長官)ことばがある。その「言ってきかせ」のときにも、自分が求めるレスポンスがない限り、終わりではないということだ。

コミュニケーションのラインをハッキリと意識をして、自分が求めるレスポンスがあるまで、何度も違う表現方法を使ってコミュニケーションととるべきなのだ。

6. すべてのミス・コミュニケーションは自分の責任だ!

責任
私たちのコミュニケーションは、9割が「上っ面」だ。本音もないし、意味がないコミュニケーションばかりしている。たとえば、メールなどで、「お忙しいところ、お手数ですが・・・」という文を書く人がいる。

発信者は、相手に対して、「忙しくても、忙しくなくてもそんなこと分からないし、そんなに手をわずらわすことでもない。なんでもいいから、早くやってくれ!」という本音を湾曲して表現しているにすぎない。

つまり「上っ面」で意味のない言葉だ。

もちろん、相手によって、日本的な礼義正しさは必要だが、「早く見てもらおう」という工夫が足りないのだ。例えば「詳しく調べ、じっくり考えてレポートを書きました。自信を持って提出しますので確認をお願いします」と言えば、「よし、見てやろう」という気になるからだ。

私たちは、一つ一つ言葉や、一つ一つのコミュニケーションに責任を取る必要がある。だから、無駄な言葉は使わないし、相手に伝わるように工夫し、進化させていくことだ。

その根底には、「すべてのミス・コミュニケーションは自分の責任だ」と考えること。
相手が誤解しても、自分が受信者として間違った理解をしても、「自分の責任だ」と思うことが、コミュニケーションを進化させるのだ。

7. コミュニケーションは現実でなはい

現実

コミュニケーションはシェアすることだが、頭の中に入っている情報、知識、感情は現実ではない。

たとえば、地図は現実ではない。紙にこの国はこんな形をしている、こんな都市ががある。実際にその国に行ったこともなければ、海岸線を歩いたこともない。だから、これは現実ではない。

虎はすごくどう猛な動物で、黄色と黒のシマシマ模様で、噛まれると痛いか、死亡するかもしれない、と言葉や写真などで情報として与えても、その情報は現実ではない。それよりも動物園に連れて行って、虎を見せて、触ってもらうことが、真の現実だ。

多くの人は、自分の頭の中にあるものが、現実だと思い込んでいる。そこで、摩擦が起こっているのだ。現実ではないものを、現実であるかのようにシェアするから摩擦が生じる。

たとえば、プレス機に手を入れると、挟まれることがあるから、安全装置があって絶対に外してはいけない、としても相手が本当に理解してくれているかどうかは分からない。だから、実際にプレス機に大根などを入れて、バンッと潰してみると、すぐ理解できるのだ。

つまり、コミュニケーションには限界があるということだ。

これを理解していないと、コミュニケーションだけで完結してしまって、実際の虎やプレス機などを見せたり、触らせたりすることをしなくなってしまう。

コミュニケーションとは、現実と非現実をつなぐ「橋」なのです。

最高の教育は現実を教えてあげること。現実を見て、実際に触らせて、感じさせていくことだ。
でも、次に良いのは、現実でなくてもいいから、コミュニケーションというツールを使って、できるだけ理解させてあげることが必要なのです。

8. すべてはテスト

テスト

ビジネスも、マーケティングも、セールスもすべてテストだと言われているし、私もそうだと納得している。コミュニケーションもテストなのです。すべてがテストだと思えば、そこに向上心が生まれる。

何かを発信した時にはどう反応があったのか、または、なかったのか。「もう一回違う言い方で言えばよかったかな?」とテストを繰り返してみる。

受信者として受ける立場であっても同じだ。情報を受け取った時に自分が何が理解できなかったのかを感じて、相手に何度も聞き返してみることも大事だ。テストだと感じていれば、自分が理解できなかったことを、今度は伝える側になった時に補うことができるからだ。

コミュニケーションを発する時も、受け取る時も、テストをしていって、レベルを上げていくことが大事なのだ。

9. コミットメントする

コミットメント

コミットメントすることだ。

自分が発する言葉が、相手に届かないのも、相手が発する言葉が自分に届かないもの、すべて自分の責任であると。そして、コミュニケーションをテストしていって、向上させていくというコミットメントをしてほしい。

それは、あなたがインドネシアなどの新興国に行ったら、かならず現地の人を教えるという教育者になるからだ。日本の技術、文化、考え方、習慣などを相手に正しく伝えなければならないし、相手は知りたがっている。きちんと伝えることができなければビジネスが成り立たないからだ。

相手に、ミス・コミュニケーションで理解できなかったら、あなたのせいなのです。
相手から何かを言われた時、あなたが理解していなかったら、あなたの責任なんです。

だから、コミュニケーションのスキルを意識的に磨いていくことにコミットメントすることだ。
このコミットメントによって、インドネシアのビジネス成功に一歩でも近づくことができるのです。

まとめ

ミス・コミュニケーションが発生するのは、これらの心得を知らないで状態で教育しようとしているからだ。あなたの専門分野については、知識も経験も技術も持っていると思う。しかし、コミュニケーションという「橋」をしっかりかけることができなければ、相手に伝わらないのだ。さらに、現地人の才能やポテンシャルも引き出すことができなくなる。

今回の記事をよく読み返し、ミス・コミュニケーションを減らし、すべてに責任を持ってビジネスをしてほしい。それが本来のあなたの役目であり、使命なのだ。

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